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霧と雨の頂上 ~蓼科山




蓼科山は、歩を進めるごとに さまざまな顔を見せてくれました。
標高によって、植生がまったく違います。


最初は生い茂ったクマサザの道から、急登へ。
その急登がはじまると クマザサは姿を消して、苔むした森に。





霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11224650.jpg




なだらかな樹林帯はしばらく続きますが、やはり甘くはない。
中間地点を過ぎると、またまた急登が顔を出す。



「頂上ちかくなると、胸をつく急坂になり、あえぎながら登る・・・」 というサイトの説明を思い出しました。


そろそろ、頂上がちかいのかも・・・。
膝が胸につくほど、足をあげて大きな石を這い登ります。





霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11240271.jpg



霧は、ますます濃くなってきて 緊張感は絶えることがなく
このあとの天気も気になるところ。



霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11293244.jpg





そして樹林帯をすぎると、縞枯れたシラビソの道に。
この縞枯れ現象は去年も見たのですが、とても印象的な光景で
ここが高山であることを あらためて感じることが出来る景色でもあります。



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霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11352537.jpg




この縞枯れの急登は、さすがにキツイ!
もう必死 必死で登ります。
と、いいつつも ツアーではないので後ろを気にする必要はなく
写真を撮ることは忘れません。
自分の歩のペースで歩けるのは、ありがたい(^^)








おお!
立ち枯れた木々の道が突然終わると 目の前には開けた景色。岩だらけ!
しかも傾斜はかなりのもの。


霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11511761.jpg




「ことに頂上直下の岩場は慎重に・・・」との説明を再度思い出す。




霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11533484.jpg



岩に表記されている矢印と、赤いポールに沿って登ります。
鎖も設置してあります。



霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11533254.jpg




霧のおかげで、高度感がわかりにくいのが初心者の自分にはありがたい。
それでも 滑落の恐怖心と闘いながら 登ります。

まるで 空中を歩いているような感覚。



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少し先に行って、上から友達を撮ってみた。
もちろん、自分の体は岩にあずけて 足場の安全を確認してからです。
這い登ってることが、わかりますでしょうか。



霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11573532.jpg




頂上が、霧でまったく見えません。
この岩盤の坂、どれくらいつづくのだろう・・・。
と、思いながら 黄色い矢印に沿って頑張る。



霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_11573860.jpg










頑張って 頑張って





やっと!


ついたーーー!




頂上 標高 2530m



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一等三角点



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景観は・・・・・・う~ん!
わかってはいたけど、霧で まわりが見えません。

周りを見渡しても 同じ様なガスだらけ


霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_12220046.jpg

霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_12215618.jpg






去年味わった あの頂上からの絶景を覚えているだけに、ガスだらけの山頂は 残念無念。
去年はスマホでの写真だったので、少しマシな写真が撮れるかも、と期待していたのですが・・・。

槍ヶ岳、どこにいるんだろう・・・。
北アルプスを一望できる光景は、またいつか・・・。





それでも、登り切った達成感は 気持ちいいもの。

そして、日本一広い蓼科山の頂上に 2年続けて来ることが出来たことに胸がいっぱいです。






霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_12215884.jpg





さあ、空きすぎているお腹を満たすために
急いで食事の準備を。



霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_12255430.jpg




このころは 雨もポツポツと降ってきて、気温も低く上着を一枚はおっての食事。

暖かいポタージュスープがしみる~^^









あまりゆっくりとする時間はありません。
なぜなら、コースタイムを1時間以上もオーバーしているのです。
そして、雨も降ってきている。

あの、恐怖の岩盤地帯を下る事を考えると
下山は慌てず、さらに時間をかけて慎重に行かねば・・・と、いうことで
ここでカメラはザックにしまって。歩くことに集中しようと決めました。





前回の駒ケ岳でのガイドさんの言葉、山の事故の8割は下山時に起こるということを念頭に
もっとも危険な山頂直下の岩盤地帯をおりて・・・。


縞枯れ現象の 急登、来た道を下る。


雨はどうやら 山頂だけのようでした。







中間地点では、またも青空が。
この青空に誘われて、ここまできたら写真を撮ることも大丈夫かと
ザックからカメラを取り出して。



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霧と雨の頂上    ~蓼科山_e0348754_12380624.jpg




来た道は 疲れた足と頂上直下での緊張が続いたせいか とても長く感じました。


黙々と、黙々と 下る道。
苔むした樹林帯を抜け、クマザサの道を進んで。


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夕方 5時を回る頃に 登山口に到着!
下界はすっかり晴れていて、夕方の陽射しが眩しかった。






山の気まぐれな天候に翻弄されつつも、登り切った充実感を味わい
今年の2回めの登山が終わりました。








雨から始まった、2日間にわたっての 蓼科での夏の休日。
正直、行くかどうかは前日まで迷っていたのですが、
また、新たな感動を体験出来たことに感謝。

そして、次々と違う表情をみせてくれる 蓼科山は、
変化に富んだ素晴らしい山だと あらためて感じる事が出来ました。




行ってよかった。


最高、蓼科!





しっかし、さすがに今回のスケジュールは
普段ゆる~い生活を送っているbutanekoには少々ハードでして
帰りの車の中では 爆睡。運転手さん ごめんなさい。






ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。





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8月は、山の記事が続いたなぁ(^^)
山、しばらくはいいかも
・・・と、思いつつ また行きなくなってます。









by butanekoex | 2016-09-01 08:32 | 登山

うちのオッッチャンこと、夫と二人暮らしの50代。毎日を飾らずに暮らしたいと思っています。


by butaneko